海外で働くために台湾から日本へ
営業として専門知識やスキルを磨き続けるTHINK

田 毅揚

ミクロ技研 国際事業部 所属田 毅揚

台湾出身。携帯電話会社の販売員を経て、2021年にミクロ技研へ入社。
国際事業部に所属し、台湾と中国エリアの営業担当として働く。

海外で働きたい。そして台湾から日本へ

初めて日本に来たのは大学生のときです。台湾の大学から交換留学生として来日し、1年間日本語を学んでいました。台湾で過ごしていたころから日本文化に触れる機会が多く、日本に興味を持っていたのです。留学後は台湾に戻って大学を卒業しました。しかし、海外で働きたい気持ちが強く、日本で就職活動をして、携帯電話会社の販売員として勤務し始めました。

BtoCの仕事を選んだのは、まずは日本の文化や生活に慣れるためです。BtoBの仕事にチャレンジしたい気持ちがあり、そのために経験を積もうと考えていました。そして前職で3年ほど働き、ミクロ技研に転職。入社したのは、半導体製造装置の開発を手がける技術力や市場競争力、将来性に魅力を感じたためです。海外営業を担当したい気持ちもありました。

国際事業部の仕事について

田 毅揚

現在、私は国際事業部で台湾と中国の案件を担当しています。半導体の材料であるシリコンウェーハを製造するお客様に対して、製造装置のご提案から納品、さらには納品後のアフターサービスまで行うことが主な業務です。扱う装置は、シリコンウェーハを研磨、洗浄する装置ほか、検査・測定する装置など。装置の製造以外は、すべて私の担当範囲になります。

装置のご提案段階では、お客様から要望をヒアリングします。それを受けて、装置に関する仕様やコストについて説明し、契約条件の確認、納期の調整などを行う流れです。日本人である先輩や自社工場のエンジニアは日本語、取引先は中国語と、双方が使う言語は異なります。それを翻訳してお互いに伝えるのも私の役割です。基本的には中国語を使いますが、取引先の上層部やエンジニアが中華圏の方でない場合は、英語を使ってメールでやりとりすることもあります。 新規装置を導入するプロジェクトは、最初の引き合いから納品まで2年ほどかかり、金額は数億円に及びます。私が入社したころから取引が始まって、最近ようやく装置の納品が完了した案件もあります。大規模な案件になるため、契約につなげるためには取引先と信頼関係を築くことが何よりも大切です。たった一つのミスでも、会社の信用を失いかねません。ですから、なるべく早く対応する、お客様からの質問には丁寧に回答するなど、常に全力で仕事をするように心がけています。その結果、ご契約いただけたときはとても嬉しいですね。

困難な仕事はチームワークで乗り越える

田 毅揚

契約締結後は、装置を発注いただいたお客様と、装置の製造を担う自社工場や他社メーカーとの間に立って、双方の要望や意見を伝えたり、進捗管理をしたりしています。昨年、装置に必要な部品の納期が遅れ、製造のスケジュールに遅延が発生しました。その際は、先輩や製造部と協力して、どうすれば遅れを取り戻せるのか話し合い、問題解決のためのプランを練りました。最終的には取引先にも満足いただける結果に終わり、どんな困難な状況でもチームで力を合わせれば乗り越えられると学びました。

装置の納入時は、現地で立ち上げ作業をサポートするために、中国および台湾に出張することもあります。先方の担当者とエンジニアの通訳をしながら、装置の設置や調整、動作確認、トラブルシューティングなどを行っています。自分が架け橋となり、エンジニアが言いたいことをお客様に正しく伝えられたときは大きなやりがいを感じますね。納品後に、装置のアフターサービスを行うことも重要な業務です。お客様の窓口として、装置に関するお問い合わせやトラブルの対応、製品改良やアップグレードに関する情報提供などを実施。必要に応じて、専門的な知識を持つエンジニアと連携して対応を行うこともあります。

国際事業部はお互いを高め合える部署

田 毅揚

国際事業部には、日本の方はもちろん、韓国出身の方や、私のように中華圏出身者など、多様なメンバーが在籍しています。
とても友好な雰囲気で、1人でできないことがあれば助け合ったり、お互いを高め合ったりする風土があります。実際に私が担当する案件で困ったときも「私のときはこうだったよ」と、先輩や同僚自身が過去に体験した出来事や、どのように解決したかを丁寧にアドバイスしてくれることもありました。

また入社当時は、業務に関する知識が何もなかったので不安ばかりでした。製造業界や半導体に関する専門知識は難しく、さらにそれを中国語と日本語で学ばなければいけません。しかし、社内の温かい雰囲気もあって、先輩やエンジニアの方と一緒に仕事をしながら必要な知識を身につけられました。

知識を深め、コミュニケーション能力を高める

田 毅揚

私が関わる案件は関係各所の協力が必要不可欠で、1人では完結できません。案件を成功させるためには、多くの方々と連携しながら仕事を進める必要があります。しっかり意思疎通をして仕事をスムーズに進めるために、今後はコミュニケーション能力をさらに高めていきたいです。

専門的な知識をさらに深めることも大切です。お客様から質問を受けたとき、「エンジニアに確認しますのでお待ちください」と時間をロスすることがよくあります。そのような時間を短縮するために、常に新しい知識を吸収するように心がけています。業界のトレンドや最新技術についての情報収集はもちろん、半導体の国際展示会「SEMICON Japan」や製造部とのセミナーや研修に参加するなど、半導体に関する勉強を続けていきたいです。

また、先輩や同僚からのフィードバックを受けて、自分の弱点や知識が不足している点を探り、それらを克服するためのトレーニングに努めることも大切だと考えています。このような努力を通じて、高いスキルと専門知識を身につけ、より成果を上げて会社に貢献したいです。

※インタビューは2023年4月に実施しました。

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